2022-10-16
十三シアターセブンにて『「コミュニティ/タイの/ポストコロナの」タイの現代アーティストの映像作品オムニバス』を観る。
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アラヤー・ラートチャムルーンスック
『クラス』(2005/16分)
『月の裏切り』(2012/12分)
プラパット・ジワランサン
『プロイ』(2020/51分)
ジャンジラ・シリプニョット
『無常の海に浮かぶ』(2021/11分)
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プラパット・ジワランサン『プロイ』。シンガポールで出稼ぎをするタイの移民労働者女性を、ほかの出稼ぎ労働者らの日誌から得た着想に重ねて描くドキュメンタリー風の映像作品。プロイさんを含めた移民労働者について作品が知ったかぶりをしていない、わかりそうでわからない、というところがよかった。
アラヤー・ラートチャムルーンスック『月の裏切り』。部屋で画面を見つめる犬たちと作家の部屋に、クーデターや民主化運動弾圧のものと思しき映像、タイのTVドラマの映像がレイヤー状に重ね合わされる。
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「タイの」という括りだけで考えることにそもそも無理があるとは知りつつも、生と死、タイの政治について取り扱う3作家を見たあと、あらためてアピチャッポンの異質性を考えていた。アピチャッポン作品は何故あんなにも眠くなるのだろうか。今年の「アピチャッポン・インザウッズ」では長編以外に自選短編集(10作品)も見たが、どれも完膚なきまでに眠かった。今回の4作品は内容の出来にかかわらず全く眠くならなかった。